うる星やつら regain one's memory エピソード9 (Page 7)
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 気がつくとあたるは最初の部屋に居た。やはり赤の通路と同様に黄色の通路も消えていた。残るは青の通路のみ。あたるは扉の色を確認するため振り返ると、扉の色は黄色くなっていた。その扉の前では、夢邪気が呑気に段ボール箱の上で寝て居るではないか。あたるは、急に腹が立って夢邪気の寝ている段ボール箱を蹴り飛ばし
あたる 「起きんかい!」と言った。夢邪気は、床に転がり落ち目を覚まし
夢邪気 「なんや?なんや?」と言った。するとあたるは
あたる 「人が苦労しとるのにのんびり昼寝なんぞしおって!」と言った。そんなあたるを見て夢邪気は
夢邪気 「なんや、あんさん帰っとったんかいな」と言った。あたるは
あたる 「さっき帰ってきたところじゃ。ところで、今何時間くらいたったんだ?」と夢邪気に聞くと、夢邪気は
夢邪気 「まだ、1時間半も経っておまへんで」と言った。それを聞いてあたるは
あたる 「て事は、後18時間以上有るって事だな。残る試練は、後1つだから楽勝だな」と言って、ニヤリと笑った。すると夢邪気が
夢邪気 「あんさん、忘れてはおまへんか?後1つ試練終わった後で最後の扉を開けてからが、最後の試練やで」と言った。それを聞いてあたるは
あたる 「え?そうなのか?」と言うと夢邪気が
夢邪気 「最初に言うたやろ?」と言った。あたるは
あたる 「だったらグズグズしておれん!急いで次の試練に行かなくては」と言うと青の通路に向かった。あたるが青の通路を進んで行くと、やはり突き当たりに青の扉が有った。ただ他の二つと違う事が1つ有った。なんと、扉の前に立て看板が有るのだ。立て看板には、何やら注意事項の様な事が書いてある、あたるはその注意事項を読んでみた
あたる 「なになに?『この扉の先は、過去と繋がっています。この過去の試練には担当者は居ませので、必ず最後までお読み下さい。過去の試練では、あなたは過去のあなた自身として行動して頂きます。試練の目的は、あなたのパートナーに心の安らぎを与える事です。パートナーが安らぎを得た時点で試練クリアとなります。頑張って下さい。
※なお、過去の時間経過は現実世界と同じ流れになりますので、時間に注意して下さい。』か」と言ってから
あたる 「何で俺は、立て看板の注意事項をいちいち声に出して読んでるんだ?」と言い、続けて
あたる 「とにかく時間がもったいないから急ごう」と言って扉を開けた、その瞬間あたるは意識を失い再び意識が戻った時は、自分の部屋に居た。あたるは、部屋の中を見回した。部屋にはあたるしか居ない様だった。時計を見てみるとちょうど10時を回ったところだ。あたるは
あたる 「ここが過去?だがいったいいつ?」と言うと、今がいつなのか調べようと机の上の雑誌を手に取った。週間ヨンデー、あたるの愛読書の1つである。あたるは、ヨンデーの後ろを見てみると発行日が12月になっていた。あたるは
あたる 「12月?」と言った時、窓からラムが入って来て
ラム 「あ、ダーリン♪支度できたっちゃ?」と言った。あたるがラムを見るとラムは珍しく服を着ているではないか。あたるは訳が分からず
あたる 「支度?何の?」と言った。するとラムは
ラム 「何言ってるっちゃダーリン、今日はクリスマスだからウチと出掛ける約束だっちゃよ?」と言った。それを聞いてあたるは
あたる (何?クリスマス?今日はクリスマスなのか?)と思い
あたる 「そうだったか?」と言った。するとラムは
ラム 「どうしたっちゃダーリン?ダーリンが出掛けるから着替えて来いって、さっき言ったっちゃ」と言った。今更ながら、あたるはラムがいつものビキニ姿ではなくオシャレな服を着ている意味を悟った。あたるは
あたる (そうか、今日は去年のクリスマスなんだな。確かにラムと出掛けたなぁ)と思った。あたるがクリスマスの事を思いだそうとしてると「ラムちゃ〜ん、どこか出掛けるんかぁ?」と言う声が聞こえた。声の主は、テンである。テンの質問にラムは
ラム 「うん、ウチこれからダーリンとデートだっちゃ♪」と言った。するとテンは
テン 「わいも、一緒に行きたいなぁ」と言ったがラムは
ラム 「ダメだっちゃよ、今日はダーリンと二人だけのデートだもん♪」と言うと、あたるに抱きつき
ラム 「ねぇ、ダーリン」と言うと、あたるは
あたる 「残念だったなぁ、ジャリテン」と言って、意地悪そうに笑った。テンは
テン 「ふん!ええわい、ええわい。ワイだってなぁ、お前となんか出掛けとうないわい!」とあたるに言った。するとあたるは
あたる 「ほう、それは結構。じゃラム行くか」と言って部屋を出た。ラムは
ラム 「じゃあテンちゃん、いい子で留守番してるっちゃよ」と言うと、ドアを閉めあたるの後を追った。あたるとラムは外に出て商店街に向かった。あたるは歩きながら考えていた
あたる (去年のクリスマスか・・いかん!何も思い出せん)あたるは必死に思い出そうとしたが、どうしても思い出せないので

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