うる星やつら regain one's memory エピソード10 (Page 1)
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    §前回までのあらすじ§

 ついに第2の試練もクリアしたあたるは、第3の試練に挑んだ。第3の試練は、ラムに安らぎを与えると言うものななのだが、何故か思う様に行動出来ず困惑するあたる。そんな中、ラムが自分にとっての安らぎなのだと悟ったあたるだが・・・

     エピソード 10

 あたるは、次の出来事を思い出そうとしたが、どうしても思い出せない。そこで、あたるは考えた。次の行動を自分で決めるのではなく、ラムに決めさせればいいのだと。そしてあたるは
あたる 「おい、ラム。お前行きたい所無いのか?」とラムに聞いた。するとラムは
ラム 「え?ウチは、ダーリンとなら何処でもいいっちゃよ♪」と言った。あたるは
あたる (ええい、何処でもいいではなく決めて欲しいのじゃ)と思い
あたる 「たまには、お前の行きたい所に行こうではないか」と言った。するとラムは 「ウチ、ダーリンにクリスマスのプレゼント買いに行きたいっちゃ」と言うと、ニコッと笑った。あたるは
あたる (そう言えば、クリスマスにラムに財布買って貰ったんだった)と思った。ラムは街中のデパートに向かったが、あたるはそこで思い出した
あたる (そ、そうだ。俺はこのデパートでラムとはぐれて、これ幸いとガールハントをしてる所をラムに見つかり電撃を・・)と思い、更に
あたる (とにかく、ラムとはぐれん様にしなくては)と思った。ラムは、デパートに入るとあたるから離れて歩き出した。さっきあたるがラムに
あたる 『人前でベタベタするな』と言ったからだろう。普段のあたるなら気にもしないが、今のあたるはラムとはぐれる訳にはいかない。あたるは思わずラムの手を握った。するとラムは驚き
ラム 「ダーリン?」と言った。あたるは
あたる 「これだけ人が多いと、はぐれそうだからな」と言った。ラムは
ラム (ダーリン優しいっちゃ。ダーリンから手を繋いでくれるなんて滅多にないっちゃ)と思った。そして
ラム (ウチ、ダーリンを好きになって良かったっちゃ)と思い、ニコニコと笑顔になった。あたるはそんなラムを見て
あたる 「何をニヤニヤしとるんじゃ」と言った。ラムは
ラム 「何でもないっちゃ♪」と笑顔で答えた。あたるとラムは、エスカレーターで上の階に上がった。ラムは
ラム 「ダーリン、こっちだっちゃ」とあたるの手を引き財布売り場に行った。ラムは財布を見ながら
ラム 「ダーリンのお財布だいぶくたびれてきてるから、ウチからプレゼントだっちゃ」と言って、あたるの方を見たて、目丸くした。なんとラムが手を繋いでいたのは腰の曲がったお婆さんだった。ラムは
ラム 「え?お婆さんだれだっちゃ?」と言うと、お婆さんは
お婆さん 「あれ?あんた爺さんじゃないね」と言った。ラムは
ラム 「あ、ごめんなさいだっちゃ、間違えたっちゃ」と言って頭を下げた。ラムは周りを見回したが、人が多くてとてもあたるを見つける事は出来ない。ラムは
ラム 「ダーリーン!」と叫びながら、エスカレーターの所まで行った。一方あたるは、人混みに揉まれやっと抜け出し
あたる 「ふぅ、えらい人だな。やっと抜け出したな」と言って振り返りラムを見ると、そこには・・・およそこの世の者とは思えない人が居た。その人は、俗に言うオカマと呼ばれる人で、お世辞にも綺麗とは言えず、むしろ化け物に近かった。あたるはそのオカマの手をしっかりと握りしめていた。オカマは
オカマ 「あなた、随分積極的なのね。私、強引な人好きよ♪」と言うと、その逞しい腕であたるを抱きしめた。あたるは
あたる 「うわぁー!やめろー!間違えだぁー!!」と叫び、オカマの腕からスルリと抜け出すと
あたる 「あぁ、驚いた。いつラムと入れ替わったんだ」と言って、ラムを探し始めた。あたるはラムを探しながら
あたる (まずい、はぐれてしまった。何でことごとく俺の知ってる過去と同じになって行くんだ)と思った。と、その時夢邪気の言葉はが頭をよぎった。
夢邪気 『過去を変えるのは、簡単やおまへんで。ちょっとした変化くらいじゃ修正されて結局おなじ結果になってまうんや』
 あたるは
あたる (ま、まさか夢邪気はこれを言っていたのか?)と思った。そして更に
あたる (もしかすると、さっき思ってもいない言葉を口走ったりしたのも、過去が変わらない様に何らかの力が作用したのか?)と思った。あたるはとにかく早くラムを見つけ出す事にした。
 一方ラムは、人混みのなかあたるを呼びながら探していたが一向に見つかる気配は無かった。ラムは
ラム 「ダーリン、何処にいるっちゃ?こんなに人が多いと見つけられないっちゃ。外なら飛んで探せるけど、ここじゃ天井が低くて飛んで探す訳にもいかないし」と言いながらも、周りを見回した。すると「ラムちゃ〜ん」とラムを呼ぶ声がして、ラムがそちらを見るとテンが飛んでくるではないか。ラムは
ラム 「あ、テンちゃん!いいところに」と言った。テンはラムの所に来ると

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