うる星やつら regain one's memory エピソード9 (Page 1)
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    §前回までのあらすじ§

 第一の試練をクリアし、第二の試練に挑戦したあたる。因幡に不審者の様な服を着せられ、未来のあたるとラムの運命を変える事が試練だった。何も分からないまま、二人を観察するあたるだったが・・・

     エピソード 9

 しばらくして、ラムはUFOに、あたるは会社に出掛けて行った。不審者あたるは、あたるの後をつけて今日のあたるの行動を観察する事にした。あたるは駅から電車にのり二つ隣の駅で降りた。不審者あたるは、乗客から不審な目で見られながらもあたるの後を追って電車を降り、駅を出た。そこはビルが立ち並ぶオフィス街で不審者あたるもあまり来た事の無い街だった。駅から少し歩くと、あたるに若い女性が駆け寄り声をかけた。
女性 「あたる君おはよう」知り合いなのか女性は気軽にあたるに声をかけ、あたるも気軽に答えた
あたる 「おう、しのぶ。おはよう」不審者あたるは、あたるの言葉を聞き改めてその女性をみると
不審者あたる 「し、しのぶ?後ろ姿だったからと言って、この俺がしのぶに気付かないとは」と言って若干落ち込んだ。不審者あたるは二人の会話が聞き取れる様に、危険を承知で近づき二人の会話に聞き耳を立てた。すると、しのぶがあたるに話しかけた
しのぶ 「それで、どうなの?式場と日程は決まったの?」しのぶがそう言うとあたるは
あたる 「あぁ、なんとかな日程は6月がいいと思うんだがどうだろう?」と言い、しのぶも
しのぶ 「あ、いいんじゃない?June brideなんて素敵だし」と言って微笑んだ。そして
しのぶ 「じゃぁ、私こっちだから」と言って交差点を曲がって行った。あたるは
あたる 「あぁ、じゃぁまたな」と言って真っ直ぐ進んだ。不審者あたるは、二人の会話を聞いて
不審者あたる 「June bride?結婚?俺が?まさか、しのぶと?」と半分パニックになった。あたるは、しのぶと別れた後少し歩いた所にあるビルに入って行った。そのビルがあたるの勤務先らしい、そのビルにはデカデカとひょっとこのシンボルマークがついていた。それを見て不審者あたるは思わず声をあげた
不審者あたる 「な、なにーーーーーーーー!」不審者あたるの声に辺りの人達が一斉に振り向いた。不審者あたるは回りの事など目に入らないのか、ひょっとこのシンボルマークを見て愕然としている。
不審者あたる 「こ、このマークは、このマークは・・・・ま、まさか面堂の・・・」そう言って、その場に立ち尽くした。少しして、不審者あたるは我に帰り周りを見渡した。あまりにも、その場には不釣り合いな出で立ちに加え、不審者そのものの姿からか、今や周りは人だかりになっていた、不審者あたるは慌ててその場から離れ人気の無い路地に逃げ込み心を落ち着かせ、一言つぶやいた
不審者あたる 「よりにもよって、何で面堂の会社に・・あれじゃ、面堂に頭が上がらなくなるではないか・・未来の俺は一体何を考えているんだ」不審者あたるは、悔しさのあまり近くに有ったポリバケツを蹴飛ばした。すると「うわ〜」と声がして誰か出て来た。不審者あたるは誰かと思いポリバケツをどかしてみると、そこには因幡が倒れていた。それを見て不審者あたるは
不審者あたる 「お前、因幡じゃないか!」と言った。因幡は
因幡 「ひどいなぁ、あたるさん蹴飛ばす事ないじゃないですか」と言った。すると不審者あたるは
不審者あたる 「お前が居るなんて知る訳なかろう!てかお前、あれだけ人の未来に関わっちゃダメとか言っときながら、こうしてしっかり関わってるじゃないか」と言った。それを聞くと因幡は
因幡 「あたるさんに伝え忘れた事が有って、急いで飛んできたんです」と言った。不審者あたるは
不審者あたる 「急いで飛んで来たって、もう2日も経ってるぞ?」と言った。すると因幡は
因幡 「ここでは、2日でも向こうでは1分も経ってないですよ」と言った。不審者あたるは
不審者あたる 「なに?そうなのか?随分違うものなんだな」と言い、更に
不審者あたる 「それより、俺に伝え忘れた事って何だ?」と因幡に聞くと、因幡は
因幡 「あ、そうだ!実はこの試練は、だだクリアすればいいって訳じゃないんです。ラムさんの未来を最悪のものから回避出来ればクリアなんですが、あたるさんの行動次第でこの未来の結末が変わりますから、最悪の未来が最高の未来になる事だって有る訳ですよ」と言った。それを聞いて不審者あたるは
不審者あたる 「なんだって?最悪の未来を回避したらその未来が無くなるんじゃないのか?」と言った。すると因幡は
因幡 「最悪の未来のシナリオは無くなって、新しい未来になるんです」と言い、不審者あたるの手を握り
因幡 「だから、頑張って下さい!僕応援してますから!と、これを言い忘れたんです」と言った。不審者あたるは
不審者あたる 「頑張るったって、何を頑張ればいいんだ?どんな結末なのか分からなければ回避のしようが無いだろう?」と因幡に聞いた。因幡は

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